• 移行対象を特定して、ユーザー同意を得る
  • 基本的に新システムを運用していくうえで、必要なデータを特定する
  • システム側では「これがすべて」と思っていても、実はユーザーサイドでイレギュラーデータをExcel管理しているなどはよくある話
  • 対象は漏れなく洗い出すこと
  • 対象外とするものは、その理由を明確にして、データオーナーと合意し、きちんと記録を残すこと
STEP1. ざっくり対象を洗い出す

新旧両システムについて、次の2つの観点から次のデータを洗い出す。
また、最初はザックリでよいが、移行対象の全量であることを要確認。

  1. システム動作に必須なデータ
  2. 業務上必須なデータ
STEP2. 各データの対象を具体化する

データの種類はざっくり3種類。
– 1)マスタデータ 2)トランザクションデータ 3) その他 初期設定となるデータ

1) マスタデータ
移行における基礎情報としてとても重要。
顧客情報や契約情報の場合、廃止された情報をどうするか?など対象範囲を明確に決める必要あり。

また、移行における静止点(断面)をどこにするか?も要検討

No 分類 対応方法
1 新旧システムで区分/データ値/データ型が異なる場合 変換テーブル or Document
2 新システム側の追加項目
(新機能で増えた項目)
デフォルト値を検討。NULLになるのか、移行日になるのかなど。
* 基本的には 新システムが稼働した際に生成される値と同等となるのが良い
3 新システム側にない項目
(新機能で減った項目)
追加するか検討が必要。追加しない場合、その項目は 別途 他に保存する必要があるか検討。

2) トランザクション

  • マスタとトランザクションの整合性もチェックする必要あり。
  • 基本的にマスタデータがなければ、それに付随するトランザクションデータも入れることができない

1,2) 共通の確認ポイント

確認ポイント 発生しうる問題
データの持ち方を確認 ファイル or DB 移行ツールの設計ができない
データ量 100GB 多ければ多いほどデータ移行時間がかかる
移行対象範囲 論理削除されたデータや過去データはどこまで移行範囲とするか
e.g. 業務理由でアカウントロックしたユーザーは除外、廃止となった契約は除外 など
原本?複製? 複製データの場合、業務で複製データに反映するタイミングが遅く、移行時に必要なデータが揃わない可能性あり
データ形式 csvにするか。エンクロージャーはどうするか。文字コードはどうするか。
データ品質
(均一性)
 *** 後述 *** 業務的な判断を加味した変換ロジックが必要になったり、マスター・データならば手作業で新規作成が必要。工数への影響が大きくなる。
文字コード 現行はsjis -> 新システムは utf-8 変換はどのタイミングで誰がやるのか?
一部の漢字や記号が利用できなくなる
外字の有無 データ内に特殊記号が含まれていないか
データの更新タイミング 日々の入力業務で利用 新システムへの切り替えタイミングで「生きている」データの移行は、ルールを要決定。
整合性 データの整合性はどのように担保する?
移行元の数  全てのデータが一か所にあるとは限らない
移行データを作る手間 移行元データが複数だとデータを作る必要性が出てくる
データオーナーへの確認の必要性 データをそのまま移行できないケースは多々ある。確認対象がどれくらいあり、データオーナーの確認がどれくらい時間が掛かるものなのか?のあたりをつけてスケジュールする必要がある
バイナリデータ(ファイル/PDFなど) 移行する必要性があるか
移行する場合、他のデータと移行ツールの作りなどが異なるため注意が必要

データ品質 (均質化)

データ移行は、移行元データが整備されていないと非常に困難なものとなる。
そのため、予めそのようなデータを洗い出して、データオーナー(主にユーザー部門)に修正してもらう必要ある。

データの見つけ方

  • 新システム側のデータ定義を元に洗い出す
  • I/F or UI の validation定義から洗い出す

タイミング

  • データのクレンジングは、移行データを使う前までに実施する必要あり。データを使う可能性があるのは、早い順に次の通り。
    1. 結合テスト、2.UAT、3.移行リハ、4.本番移行
  • 1では、確実にマスキングデータ
  • 2では、状況に応じてマスキング(メールアドレスは必須)、
  • 3では、状況に応じてマスキング(基本は実施しない)、クレンジングは必須

  • 請求書の宛先に会社名だけのものと部署名入りのものが混在
  • 部署ごとの業務コードが混在して一貫性がない
  • 文字の全角/半角が混在している
  • 現行のデータに登録ミスがあり、新システム側で不正データとなる。
  • Excelでデータを管理しており、複数セルを結合されていたり、移行に備考欄に必要な情報が多々あったり